ポチ袋とは!? ポチ袋の由来からオリジナル制作まで解説します
- ポチ袋とは!? ポチ袋の由来からオリジナル制作まで解説します
- 1)ご祝儀やお年玉を入れる袋を「ポチ袋」というのはなぜ?
- 2)ポチ袋のサイズは決まっているの?
- 3)ポチ袋はそのまま郵便ポストに投函して郵送することができるの?
- 4)ポチ袋にお金を入れるときのルールとは?
- 5)江戸文化とポチ袋
- 6)ポチ袋とは、日本人の奥ゆかしい心を表す美しい小さな袋
- 7)ポチ袋でよく使う「お年玉」とは元々は鏡餅に宿った神様の魂をいただくこと
- 8)ポチ袋のように「小さいもの」を可愛らしいと感じる感性は平安時代から?
- 9)お金を包むだけではもったいない、パッケージとしても使えるポチ袋の活用術
- 10)贈り主の心遣いが伝わるようなオリジナルのポチ袋を作ってみませんか
- 11)ポチ袋活用例制作事例
ポチ袋とは? ご祝儀やお年玉を入れる袋を「ポチ袋」というのはなぜ?
ご祝儀やお年玉などの心づけを入れる小さなのし袋であるポチ袋。なぜ「ポチ」というのでしょうか。
それは主に関西の京阪(けいはん)地方で、お茶屋遊びをする際、ひいきの芸妓へのご祝儀を「ポチ」といったことに由来しています。「ポチ」は接尾につける不足の気持ちをあらわす語であり、「これっぽっちですがどうぞ」という謙虚な気持ちが込められています。折り畳んだお札や硬貨などの心付けは、当初は懐紙などに包まれていましたが、やがて専用の袋が作られ、通人としての遊び心をかけて意匠をこらす作品が多数生まれていったとか。手のひらに乗ってしまうくらいの小さなポチ袋ですが、贈る人から贈られる人への大きな心遣いと世界観を感じ取ることができます。
ポチ袋のサイズは決まっているの?
ポチ袋は市場にさまざまなサイズが出回っています。特に大きさに規格があるわけではありません。お札三つ折が入るサイズが一般的ですが、折らないで入れられるタイプのものもあります。 当店のポチ袋は幅64mm×高さ97mmを規定サイズとしています。 こちらのサイズは専用の抜型がありますので、コストを抑えてご注文いただく事が可能です。 正方形のポチ袋やお札を折らないタイプのポチ袋など、定番以外のサイズや仕様をお考えであれば、オーダーメイド(カスタマイズ)での対応が可能ですのでお気軽にご相談ください。
ポチ袋はそのまま郵便ポストに投函して郵送することができるの?
結論からいいますと、当店規定サイズのポチ袋は、そのままポストに投函することができません。定形外郵便物で送ることができる最小サイズは長さ14cm×幅9cmです。ですので切手を貼って投函しても差出人に戻ってきてしまいます。あまり小さすぎると他の郵便物に紛れてしまい、紛失事故にもつながりますのでできるだけ避けたほうがよさそうです。
どうしてもポチ袋に手紙などを入れてそのまま差し出したい場合は、12cm×6cm以上の耐久性のある厚紙又は布製のあて名札を付ければ差し出すことができるようです。
ただし紛失のリスクが大きくなりますので、封筒の中にポチ袋を入れて送るほうが安全でしょう。また現金入りのポチ袋を送るのであれば、普通郵便ではなく必ず現金書留の封筒に入れて送りましょう。
ポチ袋にお金を入れるときのルールとは?
お心付けやお車代など感謝の気持ちを表すときや、お年玉やおこづかいなどでお金を入れるときに使うポチ袋。ポチ袋は「これっぽっちですがどうぞ」という気持ちでほんの少しのお金を入れる袋です。いくら気持ちがあってもあまり多くのお金を入れるのには向いていません。入れる金額は一万円程度までを目安と考えましょう。それ以上の金額を包みたい場合はポチ袋ではなく祝儀袋に入れましょう。ポチ袋も祝儀袋の一種ですが、略式となります。また目上の人から目下の人に贈る場合に使います。
ポチ袋にお札を入れるときの折り方は、お札の人物が見えるように置き、左から1/3を内側に折ったあと右から1/3を左側にかぶせるように内側に折り、表に向けたポチ袋にそのまま上下が逆にならないよう気をつけて入れます。
また封はしないのが基本となりますが、心配な場合はシールを貼るといいでしょう。ポチ袋に入れるお札は三つ折りにすることが多いですが、新券を用意しておきましょう。また硬貨を入れる場合も絵柄のある面が表向きになるように入れましょう。
御礼・御車代・心ばかりなどの名目は、あってもなくても失礼にはあたりません。名前を書く場所も特に決まりはありませんが、もし自分の名前を書く場合は裏側に書くと良いでしょう。しかし厳密なルールはありませんので、贈る気持ちの伝わる美しいオシャレなものを選ぶといいですね。
江戸文化とポチ袋
江戸時代のポチ袋は、秀逸なデザインと高度な印刷技術(手摺りの木版画)によって発展を遂げました。江戸時代に流行した浮世絵風の味わいを生かした作品も数多く見られます。鈴木春信や喜多川歌麿の描く美人画は人気が高く、繰り返しその図案に選ばれ、ポチ袋の名品が生まれています。
本来はお金を包むためのポチ袋ですが、趣味人の熱意で洗練され、一つの鑑賞品として進化していったとか。 もらった人を驚かすユニークなポチ袋もありました。袋の前面に丸や四角の小窓を開け、差し込んだ紙片を上下することで人物の顔が変わったり、お化けが現れるような仕掛けです。
多色摺の木版画である錦絵が流行すると、ポチ袋もカラー化が進んでいきました。
●参考文献:『豊田コレクション 志を包む―ぽち袋』(京都書院 1996)
●参考文献:『ぽち袋』(ピエブックス 2007)
ポチ袋とは、日本人の奥ゆかしい心を表す美しい小さな袋
日本ではお金をむき出しのまま贈るのはあまり良くないこととされています。 中身だけではなく、包装に高い価値を見出すラッピングの文化は、大切な相手にけがれのないものを差し上げたいという相手を思う気持ちから始まったとされる習慣です。
お金という価値のはっきりしたものを美しい封筒やポチ袋に包んでさりげなく渡すという行為は、日本人の奥ゆかしい心そのものではないでしょうか。また差し上げる相手の喜ぶ顔や驚いた顔を思い浮かべながら季節ごとにポチ袋を選ぶのもまた楽しい時間ですね。
洒落た美しいものを選ぶことは自分の楽しみでもあり、差し上げる相手を思う心でもあるのかもしれません。
ポチ袋でよく使う「お年玉」とは元々は鏡餅に宿った神様の魂をいただくこと
お正月には初詣・初日の出・書き初め・年賀状・おせち料理・お年玉などたくさんの行事があります。生活習慣の変化に伴い、省略されることも多くなってきたとはいえ、日本人にとっては大切な風俗習慣として現代も大切にされています。
このうち子どもたちにはポチ袋に入れたお年玉をあげるのが一般的になっています。おとなにとっては少し大変な行事でもありますが、子どもたちの喜ぶ顔を見られるのはなにより嬉しい新年の行事といえるでしょう。
お正月にはそれぞれの家に、神様である「歳神(としがみ)さま」がおいでになります。お正月に門松を家の入口に置くのは歳神さまをお招きするための目印であり、玄関には歳神さまをお迎えするしめ飾りを飾り、神様が宿る場所である神棚にはしめ縄を飾ります。三種の神器である「鏡」の円形を模したとされる鏡餅は床の間や神棚に飾ります。
お正月においでになった歳神さまは、依代(よりしろ)とされる鏡餅に宿られます。家長はこの餅玉をお雑煮にして家族に分け与え、食べて体に取り込むことで家族の一年間の無病息災を願いました。この「歳魂(としだま)」が「お年玉」の由来とされています。つまりポチ袋でよく使う「お年玉」とは元々はお金ではなく、鏡餅に宿った歳神さまの魂のことだったのです。
ポチ袋のように「小さいもの」を可愛らしいと感じる感性は平安時代から?
「何も何も、小さきものは、みなうつくし」清少納言の随筆『枕草子』の一節です。
古文における「うつくし」は「可愛らしい」「愛おしい」という意味に近いものとなります。
清少納言は「ネズミの鳴きマネをすると飛び跳ねてやってくる雀の子」「子どもが急いで這ってくる途中に、小さなほこりがあったのを見つけて、とても愛らしい指でつまんで大人などに見せる様子」「人形遊びの道具」「池に浮いている小さい蓮の葉」などが可愛らしいと書いています。
また近世には根付や印籠や髪飾りなど小さな細工物が流行しました。現代でもありのままの自然を凝縮した箱庭や盆栽、さまざまに彩られたお弁当、ガチャガチャなどのカプセル入り玩具などの「小さいもの」は今もたくさんの人に愛されています。このように「世界観が縮小された小さいもの」に美を見出すのは、日本人の文化のひとつであるといえるのではないでしょうか。ポチ袋のように「小さいもの」を可愛らしいと感じるのは、千年以上も前に書かれた『枕草子』にもあるように、日本古来の感性が受け継がれているからなのかもしれませんね。
封筒屋どっとこむでは、通常封筒より小さい「ポチ袋」、そしてさらに小さい「プチ袋」という商品も製造しております♪
●プチ袋の詳細はこちら
お金を包むだけではもったいない、パッケージとしても使えるポチ袋の活用術
ポチ袋はお心付けやお年玉などのお金を入れるだけではなく、小さなものを整理するのにも向いています。クリップなどの文房具やアクセサリーなどの装飾品、絆創膏などの薬をカテゴリーごとに分けて整理するのもいいですね。
小さいお菓子のおすそ分けなども、そのまま手渡しするよりも丁寧な心遣いが伝わります。
また小さな商品用のパッケージとしてポチ袋を活用するのも、前述のように「小さいもの」が好きな日本人の感性と相まって高い効果を発揮することができるかもしれません。
またポチ袋に窓をつけると中身も一部確認することができ、デザインの工夫次第ではポチ袋の範疇を超えた素敵な商品パッケージになることでしょう。
贈り主の心遣いが伝わるようなオリジナルのポチ袋を作ってみませんか
お客様のさまざまなポチ袋の活用アイデアを形にしてみませんか。 贈り主の心遣いが伝わるようなオリジナルのポチ袋を作ってみませんか。
ポチ袋はお年玉だけではなく、イベントでの販促やグッズ、ノベルティとして年中活躍する小さな封筒です。 また文具としてのポチ袋やポチ袋を応用した商品パッケージなど、OEM製造のご依頼も承っております。ポチ袋作成後、透明のOPP袋にポチ袋を封入封緘することも可能です。また、ポチ袋自体にモノを入れてフタを閉じることも対応可能です。ぜひ一度お気軽にご相談ください。
ポチ袋活用例制作事例
ポチ袋で制作したサシェのパッケージ
ナチュラルな未晒クラフトで作成したサシェのパッケージです。 紙の質感によって雰囲気を大きく変える事ができるのもポチ袋の魅力の一つです。 匂い袋の様な厚みがある形状ですとマチ付きやより大きなサイズを作成下さい。
ポチ袋で制作した缶バッジを入れるパッケージ
缶バッジを入れるパッケージです。 封筒全面に印刷していただけるので、グッズの詳細など情報をたくさん載せる事ができます。 内側印刷で中身を透けにくくして、ブラインドパッケージとしてもご使用いただけます。
白バラ牛乳のかわいいノベルティポチ袋
鳥取で長年愛されている白バラ牛乳のパッケージがそのままデザインされた、非常に目を引くポチ袋です。 デザイン性と遊び心があり、グッズを通して白バラ牛乳ブランドの認知度をさらに拡大し、白バラ牛乳を楽しんでいただけるファンの方を増やせるお手伝いができていれば大変うれしく思います。
ノベルティ、オリジナルパッケージの制作もご相談ください
OEMでの製品や、植物の種のパッケージ、同人グッズ、広告としてオリジナルのポチ袋制作をご注文いただいております♪
展開図データのご用意などもしております。制作に関わるご質問などございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
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