触るほど広がる毛並みの魅力【モフル】
皆さんこんにちは!
雪国生まれ雪国育ちの高比良でございます(=゚ω゚)ノ 最近めっきり寒くなりましたね…。
冬になればなるほど元気が出る私ですが、油断していると風邪を引いてしまうので、暖かくして過ごしていきます。
それでは今月は、見て触って温もりを感じる「モフル」をご紹介いたします。
モフルは製造過程で毛布(フェルト)を使ってつけた柔らかいレイド目が特徴の紙です。
ほどよい透け感を持っているこの紙は「※地合い崩し」が施されています。
※1…地合い崩し…
紙を作る過程で紙料の吹き付けをまばらにしたもので、主に特殊紙に多く使われる手法です。
通常紙を作るときは紙料の吹き付けが均等な「地合いの良い」紙が選定されます。
紙の密度は低いのですが、斤量以上のしっかり感もあり薄物・厚物どちらでも可愛らしく、活躍すること間違いなしです!
※2…斤量…
紙の厚さのことです。
表裏で表情の違う紙なのでデザインによる使い分けや、リーフレットなどで触り心地の変化などをつけることもできます。
色は全部で11色の展開で、紙の名前はお菓子を思わせるネーミングになっています。(写真左:ショコラ 右:ローズ)
今月のサンプル ~小さいカマス封筒~
緑屋紙工の得意分野のひとつである「小さい封筒」で今回はサンプルを作ってみました!
洋封筒の形で、名刺サイズにしています(/・ω・)/
弊社の社員の名刺にも採用しているこの封筒ですが、小さいサイズというだけで可愛く仕上がりますよね(笑)
ちょっとしたメッセージや小物のお返しなどの入れ物としても使える封筒でございます。
サンプルご依頼頂きました際には高比良から一言メッセージを添えてお送りさせていただきます(゜_゜>)
気が付けば11月で時が過ぎる早さに驚きを隠せません。
常に変化に敏感になり、より面白い封筒を作っていけるように進化していきます!
それでは今月もよろしくお願いいたします!
(封筒工房[緑屋紙工]営業担当 高比良)
封筒屋スタッフブログより
カッコイイ仕事、というと「左官屋さん」が思い浮かびます。
子供のころに町で見かけるザ・職人仕事の代表格ですね。
そして勿論、「左官屋さん」というと連想する紙がありますね。皆様もご存知「サガンGA」です。
あー、確かに。と、思わず納得してしまったのは私が封筒屋さんだからでしょうか。
他にもご納得いただけた方がいらっしゃったら、嬉しいです。
そんな願いも込めた、ブログの紹介です(*’▽’)
引用元ブログURL…カッコイイ仕事、左官屋さん。カッコイイ紙、サガンGA。
(記事作成:髙安 コメント担当:福崎)
現場レポート 封筒を作る その3…[窓抜き貼り]
前回は封筒を展開状態にするエキセンをご紹介しました。
今回の注目するのは、封筒の中身を少し見えるようにする、「窓抜き貼り」の行程になります。
封を開けなくても、中身が見える「窓」
中身を見せる加工は、封筒形状にする前に行います。
既製品の封筒では大きさも位置も決まっていますが、弊社にご注文いただければ全て自由に加工することが可能です。
大きくても、長細くても、丸でも封筒の下側や裏側でも、中身に合わせた窓付封筒が実現できます。
空いた穴はそのままオープンでも良いですし、中身がよく見えるセロファンや封筒と同じ素材のグラシン紙、環境に優しく生分解できるビオクリアなどが選べます。
【封筒 窓加工の例】
下の洋形封筒のような変わった窓(マンガの吹き出しみたいな窓)などは、トムソン加工で対応したりします。
細かな窓サイズを安価で指定できるワケ
弊社では1mm単位で窓サイズを指定することができます。
これを安価で効率よく生産するためには、3種類の刃型を工場で切り替えることがポイントになります。
ロファ
正式には「ロファレックス」と呼ばれる刃で、注文から2日で作成可能です。
回転式の機械に取り付けて、10万枚程抜ける強度を持っている特注の刃型です。
彫刻刃
既製品サイズに合わせて作成しており、ロファと同様に回転式の機械に取り付けられます。
切れが悪くなっても研ぎ直して再使用できるため、ロファよりも長期間使用できる定番の刃型です。
ポンス
回転式の機械は1分間に200枚ほどを継続して加工ができますが、この「ポンスタガネ」は束ねた紙の上からエキセンのように押切りで抜く刃型です。
オーダーメイドで受注枚数が5000枚程度までであれば、新たに刃型を作成するより緑屋紙工にある約800種類以上のポンスの中から、ご要望に近いサイズを選定致します。
このようにお客様のご要望に合わせて作業することで価格、納期、品質を充実させ、顧客満足度の向上を図っています。
さて、次回は「折る」と「貼る」工程の製袋(せいたい)をご紹介します。
(封筒工房[緑屋紙工]品質管理課:石飛)
お客様作品事例
この手があった!紙の質感の表現テク
Naturalbicycle様
いつも封筒屋通信をご覧いただき、誠にありがとうございます。
紙の表面に≪シワの様な加工を施したい≫という、ご要望をお伺いする事がございます。
参照写真はロウ引き加工後、手で封筒を丸めてシワを発生させたものです。
独特の風合いが出て非常に面白い加工の一つではありますが、費用と何より時間がかかってしまいます。
※ロウ引き加工のみで通常3週間程度お時間を頂戴しております。
あまり時間を割けない案件の場合、以下にご紹介させていただくNaturalbicycle様のように、質感を印刷する方法も有効な手段の一つです。
茶色いクラフト紙の上にシワのデータを印刷したもので、見かけ上は封筒にシワが入った様な立体的な仕上がりに見えますよね。
↓↓↓
この方法を応用しますと、こんな質感の紙が欲しいけれど、希望の紙がないといった時に印刷で希望の表現を得る事も可能です。
あくまで見かけ上にはなりますが、封筒作成の際、参考の一つになりましたら幸いです。
(封筒屋どっとこむ 福崎)
封筒屋どっとこむ お客様の作品事例はこちら(300種類以上!)
気になるトナリの封筒ザ・ワールド
ロシア海軍司令船の封筒
1987年のロシア(ソ連)の封筒をご紹介します。
海軍司令船がテーマの封筒で将軍らしき人が切手になっています。
(切手の消印で誰か分からず...)
また、切手の右上の数値に5K、30Kと「K」が入っています。
お金の単位は「ルーブル」じゃなかたっけ?と思い少し調べたら補助通貨(日本でいうと銭にあたる部分)の単位で「カペイカ」と言うそうです。
ロシアの海軍というと日露戦争のバルチック艦隊(第2太平洋艦隊)が有名ですね。
当時世界最強の艦隊だったのですが、日露戦争での日本海海戦で敗北してしまいました。
短距離想定の船でしたが南アフリカ・喜望峰経由で日本へ向かったため、戦う前に消耗してしまったとのことです。
封筒は162mm×116mmでフタが三角形のダイヤ貼りです。
(封筒屋どっとこむ 鳥山)
編集後記
今月も封筒屋通信を最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございます。編集長の蓮池です。
皆様、Web版の封筒屋通信をご存知でしょうか?
より多くのお客様に封筒屋通信の情報をお伝えしたいと思い、立ち上げられたサイトでございます。
過去のバックナンバーも随時掲載しておりますので、お手持ちのスマートフォンやパソコンなどでいつでもどこでもご覧になれます!
また、こちらのWeb版では、封筒屋通信に載せきれなかった写真などをいくつか掲載していこうと考えております。
封筒サンプルの使い方や紙のお色味など、色んな情報をお届けできたらなと思います。
それではWeb版の封筒屋通信もどうぞよろしくお願いいたします!
(封筒屋どっとこむ 蓮池)