封筒屋通信2025年8月号

2025年8月号

【 金化粧:グリスター 】

封筒屋通信をご覧いただき、誠にありがとうございます!

今年はなかなか蝉を見かけないなと思っていたら、
暑くなりすぎると蝉は鳴かなくなると聞いて、悲しみに明け暮れています。
今年も推しのツクツクホウシに会えるといいのですが…。

蝉の声が聞こえ始めた今月は「グリスター」をご紹介します✨



グリスター
 

グリスターとは英語で「きらきら輝く」「きらめく」
などの意味を持つ言葉でその名前の通り、
きらきらと輝くパール加工が施されています。

ギラギラというよりかは、アイシャドウやマグネット
ネイルのような華やかな輝きを持つ紙です。

パール加工は片面のみのため、
表裏で表情が違うのもまた、この紙の魅力です。


「ブロンズ」「ゴールド」「アズライトブルー」の3色については
黒い紙にパール加工を施しているため片面が黒く、
ぜひとも窓付き封筒に使用いただきたいです(`・ω・´)
厚みは73kgのみですが、色は11色もの展開がございます。
比較的落ち着いた色味の取り扱いが多いため、シーンを問わずお使いいただけます。

オフセットでも印刷いただけますが、速乾インキでない場合には「UV印刷」を推奨しております。
色落ちや傷を防ぐ場合には、ニス引きをいただくことで防ぐことが可能です。

💎今月の封筒サンプル💎


どこに目をやればいいのか迷ってしまう、変形3つ窓封筒を作成いたしました(=^・・^=)
こんな封筒ができてしまうのかという声が聞こえてきます!なんとできました!

加工の限界を超えてしまったこの3つ窓封筒ですが、三角形と四角形、
そして丸形の窓を各所に配置しております。
裏面の味を引き出したいため「ブロンズ」と「ブライトゴールド」の2種を使用し、
「ブロンズ」はキラキラを表側に、「ブライトゴールド」はキラキラを内側に加工しました。
デザインは窓周りだけ自然に見えるように色を調整しています。

「2つ窓は何度も作成してるけど、3つ窓も作れるんかなあ」という思いつきから生まれました。
デザインしていてだんだん知育玩具に見えてきたので、そちらに寄せています(*´▽`*)

変形窓を作成する場合、特に三角形などは向きによって加工できない場合がございます。
(今回もほとんど加工が難しい案件となりました)
窓型についてはご希望の形状で作成ができますので、こんな窓が作りたい!という時には形状と窓の向き、
位置などをお教えくださいませ!問題なく加工ができるかをお調べいたします(((o(*゚▽゚*)o)))
(蓮池)

現場レポート

[三つ窓封筒]

封筒サンプルについて現場の皆さんにお話を伺いました!

▼断裁・エキセン(Kさん)

ご支給いただいた紙は、表と裏で質感が異なっていたため、
断裁時のかぶれ(ズレ)を懸念しておりましたが、
特に問題はなくきれいに断裁とエキセンをすることができました。

▼窓抜き・貼り(Tさん)

今回は三角・丸・四角形という3種類の窓のデザインのため、
製造においていくつかの課題があり、その対応に時間を要しました。
まず、四角の窓抜き時に、角部分に割れが発生する現象が見られたので、
割れを防ぐため少量ずつ慎重に作業を進めましたが、多くの枚数で同様の現象が発生しました。

ご支給いただいた紙の特性と型の相性によるものと考えられます。
また、三角の窓が、機械の刃の進行方向に対して通常とは異なる向きでデザインされていたため、
通常とは逆の方向に流すというイレギュラーな方法で対応いたしました。

▼製袋(Yさん)

表面に傷が目立ちやすい紙質であったため、
機械のローラー圧を通常より弱めに設定し、細心の注意を払って作業しました。
広範囲に窓フィルムが貼られているデザイン上、
フィルム部分と紙のみの部分で厚みの差が通常よりも大きくなり、機械の精度に影響がありました。
生産においては機械の回転数を通常より落とし、一度に給紙部に積む枚数を減らすことで、
一枚一枚の品質を維持しながら丁寧に作業を進めました。

気になるトナリの封筒 ザ・ワールド

パラオの封筒

今月ご紹介する封筒は、海を泳ぐウミガメのイラストがとても夏らしい、パラオの封筒です。



ニュージーランド
 

さて、このイラストに描かれているのは、
タイマイというウミガメの一種だそうで
「Hawksbill(ホークスビル)」とも呼ばれており、
成体の甲羅の長さは最大でも約1m、
体重は100kgになります。
(1mで100kgは相当大きいなと思ったのですが、
これでもウミガメの中では中くらいのサイズだそうです。)

「Hawksbill」とは、「タカの嘴(くちばし)」という意味合いがあります。
なぜこのように呼ばれるのかというと、鋭くとがったくちばしが特徴で、
その見た目がタカのくちばしに似ているからです。
タイマイの甲羅は美しい模様をしており、
古くからべっ甲などの工芸品や装飾品として利用されてきました。
しかし、現在はべっ甲を目的とした乱獲や生息地の破壊の影響で、
絶滅危惧種に認定されているそうです。

色々とパラオの情報を調べていると、ダイビングをした方の写真などがたくさん出てきて、
学生の頃に行ったマレーシアでの旅行を思い出しました。
常夏の島で、とってもきれいな海で、大層な装備なしでも大丈夫なほどの浅瀬で、
ほんの少し海に潜るだけでたくさんの魚を見ることもできたなあ、と。そんなことを思い出しました。

また常夏の島へ旅行に行きたいなと思ったと同時に、
地球環境へほんの少しだけでも配慮する生活を心がけないといけないなと、改めて感じました。
(角谷)

作品事例【 トレーシングペーパーの封筒 】

今月はトレーシングペーパーの封筒をご紹介いたします!

洋型2号(162×114mm)サイズの封筒をご依頼いただきました。
こちらはすでに封筒形状になっている商品に印刷を施しております。
宛名面の中央にデザインいただいている紫色の縁が爽やかで、目を惹きますね(o^―^o)

トレーシングペーパーは内容物が透ける、という最大の特徴がございます。
封筒の中にデザインを施したお手紙やポストカード、
写真などを封入いただくと透けて見えてくるため、非常にオシャレで可愛らしく仕上がります。
片倉様の封筒のように内容物のサイズに合わせて縁取ったデザインをしていただくと
封入した際にさらに華やかになること間違いなしですね(*´σー`)

既製品封筒に印刷する際は、印刷不可範囲がございますため、
そちらを避けていただければほとんど前面に印刷することが可能です。
印刷する範囲が広ければ広いほど、汚れが出やすくなってしまうので、
一度データをお送りいただけましたら確認させていただきます(`・ω・´)

また、天折り商品含め、封筒の貼り合わせなどにデザインがかかる場合には
段差が生まれますので筋が出やすくなります。
封筒のサイズが小さくなればなるほど段差ができやすいため注意が必要です。

洋型2号サイズであれば紙の選択肢も広がります。
内容物を見せたいとき、高級感を出したいとき、手触りの良い紙を使いたいとき、
様々な用途にぴったり合う封筒をご紹介いたしますので、
お気軽にお問合せいただければと存じます(*・ω・)/
(蓮池)

編集後記

今月も封筒屋通信をお読みいただきありがとうございます!

スポーツ観戦やライブに行った際、私は声援を飛ばしたり声を出したりせずに
静かに楽しむタイプだったのですが、
「声を出して一緒に熱くなりましょう」という言葉をいただきたくさん声を出した結果、
見事に声を枯らしました(笑)

でも終わった後の満足感や余韻はいつもとは違うものでした。
どれほど届いているのかは分かりませんが、想いを乗せることで少しでも力になるなら、
楽しい空間を作り上げられるならこれからも声を出していきたいなと思いました(/・ω・)/
…仕事に支障をきたさない程度に(笑)

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